電動自転車の安全問題にメス、規制法令が続々施行へ
中国では電動自転車の安全性への関心が高まっており、生産、販売、登録、騎行、充電などのプロセスにわたるルール整備が進められている。改造車による事故や、バッテリーに起因した火災の発生等、深刻な問題が明るみになっているためだ。このうちバッテリーの安全基準については、工業および情報化部がリチウム電池についての新基準を定め、2024年11月から施行を予定している。
電動自転車の安全リスク
中国国内にある電動自転車は3億5000万台を超えると言われる。2023年だけで約4,230万台が生産された。非エンジン車両の交通事故の約64.2%が電動自転車に関連しており、その主な原因は不適切な駐輪、充電、違法改造である。バッテリー容量を規格以上に増やす改造をした車両は少なくなく、これが交通安全のリスクを高めている。
一方、バッテリーが発火原因となる火災事故も目立っている。大量の有毒ガスを発生し、健康被害はもとより、人命への影響も取り沙汰されることがある。そのため、工業および情報化部は市場監督総局、国家消防救援局と共に「電動自転車業界規範条件」および「電動自転車業界規範公告管理方法」を編纂し、4月30日に正式に発行した。
安全基準の設定と施行
このほか工業および情報化部は「電動自転車用リチウムイオン蓄電池の安全技術規範」も策定している。この基準は市場監督総局によって発表され、2024年11月1日からの施行が予定されている。
安全基準に適合した製品だけが市場に出回ることで、消費者はより安全で信頼性の高い製品を選択することができるようになる。消費者は、電動自転車を購入する際、電池の規格書や認証書を確認することが望まれる。
公道走行の前提条件
各地方政府レベルでも続々と関連法規が整備されている。上海市の住宅建設委員会が発表した「電動自転車集中充電および駐輪所の設計基準」は2024年10月1日から施行される。電動自転車の充電設備を建設する際の技術要求を示したもので、駐輪場の火災リスクを最小限に抑える設計と消防設備が必要になる。
なお、同市では、行政サービスアプリ「随申弁」で電動自転車の車両登録とナンバープレートの取得を行うように求めている。アプリ(またはアリペイ、Weixinミニプログラム)のトップページから「上海交警」のボタンをタップして専用チャンネルに入るか、もしくは検索バーから「上海交警」と検索し、該当するオプションをタップして手続きを行う。これらのプロセスを経ていないと公道の走行が許可されないので注意が必要だ。(編集:耕雲)
参考