【台風情報】広東沿岸で「五停」一部解除、「ラガサ」通過後も油断禁物、台風20号も発生

台風18号「ラガサ」の影響で、香港では一時、最高警報のシグナル10が発出された。広東各都市では「五停」が実施され、台湾東部では氾濫による死者も確認された。一部の都市で経済活動が再開したが、台風20号の発生も確認された。引き続き確かな備えが求められている。
【タイムライン】
- 9/22:台湾東部で豪雨、バリア湖形成→決壊。
- 9/23夜:広東沿岸接近、深圳など「五停」発動。
- 9/24 03:40:香港でシグナル10発出。
- 9/24 午前:香港正午前にシグナル8へ移行。
- 9/24 12:00:潮州市で「四復」開始。
- 9/25以降:台風20号の動向に注視。
1|台風18号がもたらした被害と注意喚起:
台湾による豪雨によって"バリア湖"が決壊し、氾濫による死者が少なくとも14人に及んだとされるなど、大きな被害をもたらしてきた「ラガサ」。香港天文台は9月24日03時40分に、平均風速118km/h(約32.8m/s)以上を示すハリケーン・シグナルNo.10(シグナル10)を発出していたが、正午前にシグナル8へ引き下げた。
一方、広東省の沿岸都市でも先日「五停」(停課・停工・停市・停運・停業)が発動され、約100万人規模の避難が実施されたと伝えられるなど警戒が高まっていた。が、潮州市、汕尾市が24日正午に「五停」を解除し、「四復」(復課・復工・復市・復運)を開始している。続いて東莞市も17時から「五停」解除に踏み切った。

2|必要条件と十分条件:再開判断の基準
台風通過後経済活動の再開判断は「必要条件」と「十分条件」に分けて考える必要がある。必要条件は風雨の鎮静、すなわち最大瞬間風速の収束、累積雨量の減少、高潮のピークアウトなどだ。
しかし十分条件となると、電力・通信の復旧、道路や橋梁の安全確認、病院へのアクセス確保、公共交通の安定運行が不可欠になってくる。住民自身が周囲のインフラの復旧具合を確認しながら可否を判断することもあるだろう。
3|警報体系の違い:香港と中国本土の比較
香港のシグナル体系(T1/T3/T8/T9/T10)は、市民の行動と密接に連動している。特にシグナル8以上になると公共交通が止まるため、在留邦人にとっても外出や出勤判断の明確な目安になる。
中国本土は四色警報(青・黄・橙・赤)を運用しているが、行動制限の内容は明確に規定されていない。そのため地方政府が「五停」や「四復」といった独自の措置を用いるケースが多い。居住地の政府部門が発する公式通知を確認することが不可欠になってくる。
【表】警報レベルの比較
| 項目 | 香港(シグナル体系) | 中国本土(四色警報+行政措置) | 日本人居住者への示唆 |
|---|---|---|---|
| 警報段階 | T1/T3/T8/T9/T10 | 青・黄・橙・赤 | 香港は段階が直感的、本土は色だけでは不十分 |
| 行動基準 | シグナル8以上=公共交通停止・休校 | 行動制限は地方通知依存 | 本土では必ず居住地政府の告知を確認 |
| 解除手順 | 段階的に移行(例:T10→T8) | 一括解除が多い | 「解除=安全」ではない点に注意 |
| 実務表現 | 「シグナル」で統一 | 「五停・四復」は地方独自語 | 語句は報道で目にするが公式通告を確認 |
4|台風20号が発生
台風18号の影響が続く中、熱帯低気圧から昇格した台風20号が新たに発生している。台風の名称はアジア名リストに基づき循環使用されておりは 「ブアローイ」との名称もすでに付与されている。
もっとも、名前の識別よりも重要なのが、各地の警報が具体的に何を意味するのかを理解することだ。経済活動再開の際には、生活者も企業も「必要条件と十分条件の峻別」を意識し、冷静に判断することが求められる。(編集:耕雲)

【表】過去10年間の主要台風名称の比較
| 発生年 | 日本語表記 | 中国語表記 | 英語表記 |
|---|---|---|---|
| 2024 | ヤギ | 摩羯 | Yagi |
| 2024 | サンサン | 珊珊 | Shanshan |
| 2023 | Doksuri | 杜苏芮 | Doksuri |
| 2023 | Lan | 蘭恩 | Lan |
| 2022 | Nanmadol | 南玛都 | Nanmadol |
| 2021 | In-fa | 烟花 | In-fa |
| 2019 | Lekima | 利奇马 | Lekima |
| 2019 | Hagibis | 海贝思 | Hagibis |
| 2018 | チェービー | 飞燕 | Jebi |
| 2015 | Etau | 艾涛 | Etau |
