「あなたスワンあるよ、彼カエル」?ーー衝撃の“Chinglish”に熱視線!
中国製英語「Chinglish(チングリッシュ)」が注目を集めている。中国語の諺を英語に直訳した結果、ユニークな表現が生まれ、英語を母国語とする人々に時には笑いを、時には困惑をもたらしている。
JapanglishとShinglish:
「Japanglish(ジャパングリッシュ、和製英語)」というものがある。サラリーマン(office worker)やバイキング(buffet)ほか例を挙げればキリがないが、ジャンルを野球英語に限っただけでも「ナイター(night game)」「ゲッツー」(double play)や「ホームイン」(to score)、「バックスクリーン」(center-field screen)などが思い浮かぶ。長嶋茂雄さんがジャイアンツの監督をしていたときに「メイクドラマ(stage a dramatic comeback)」も当時、大きな話題になった。
そのほか「Shinglish(シングリッシュ)」もよく知られるところだ。シンガポールで使われる英語と他の言語(主に中国語、マレー語、タミル語など)が混ざり合った言語形態で、語尾に「la」を使う表現が多いことで知られる。"Okay la!"(「いいよ!」)といった具合だ。また、時として「Can or not?(できる?できない?)」といったように英語の文法破壊(?)が行われるのも特徴的だ。
Chinglishがネットで脚光浴びる
さて、中国のネットではいま「Chinglish」にまつわる話題がホットだ。「Chinglish」とは、文字通り中国語と英語が混ざり合った表現を指し、SNSの微博(Weibo)では関連トピックにハッシュタグが付けられている(#中式英语成海外爆梗#)。
事の経緯は以下の通りだーー。
今月初め、「YourKris」というブロガーがボーイフレンドと別れる際に撮ったツーショットの画像をセンチメンタルに演出し、中国のSNS「RED(小红书)」に投稿した。するとネットユーザーたちがさまざまな“Chinglish”で慰めのコメントを書き込んだ。
abandon!! abandon him!!:
「抛弃!!抛弃他!!」
(捨てろ!彼を捨ててやれ!)
cry what? man like taxi, one go, next come:
「哭什么,男人就像出租车,一个走了,另一个就来了。」
(泣くんじゃない、男なんてタクシー、1台去っても別に1台来るものさ)
中国語の諺をChinglishで表現!?
中国の諺を直訳した表現もあり、これがまた衝撃的である。
old one 不 go, new one 不 come.
「古いものがいなくならないと、新しいものはやってこない」、すなわち「過去を忘れ、未来に目を向けるべきだ」と戒める「旧的不去,新的不来」という古い中国の諺が元になっている。
特に注目されたのは、
You pretty, he ugli, u swan, he frog!
という表現だ。これは「癞蛤蟆想吃天鹅肉」(醜いヒキガエルが美しい白鳥を狙う)から来ているというが、一夜にしてこのフレーズが海外でパロディー化されることになった。なんと、「シェイクスピアの名言」として“捏造”されているのだ。
蛇足だが、仮に日本語でパロディー化するとしたら「インテル入ってる」風に、「あなたスワンあるよ、彼カエル(蛙)、カエル(替える)イイよ?」といったノリになるかもしれない。
「Long time no see!」のルーツは中国語?
一連の経緯を報じた記事によると、じつは中国語の直訳表現が英語圏で滲透している例がこれまでにもなかったわけではない。たとえば、「久しぶり!」を意味する「Long time no see!」というフレーズは、中国語の「好久不见!」から直接翻訳されたものだという。また、「加油(がんばれ!)」は、いまや「Add oil」というChinglishの語彙としてオックスフォード英語辞典に収録されているとされる。
35年前に筆者が遭遇したChinglishについても触れておきたい。学生時代、友人と香港経由で広州を訪れた際のことだ。当時、私たちは全く中国語ができなかったが、現地の中国人が盛んに「ユーメン」「ユーメン」と話しかけてきた。「ユー」は「You」ではないかと推測したものの、「メン」が「们」を指すのか、それとも英語の「men」を意味するのかは分からなかった。その後、身近な中国人に尋ねてみたが、この謎は今も解けていない。(編集:耕雲)
参考
"You swan, he frog": Heartbroken foreign blogger finds comfort in Chinglish goodwill messages-Xinhua (news.cn)