天津空港、11日夜に全便離着陸停止の混乱!ドローン原因の大規模トラブルは深圳や成都でも
9月11日、天津濱海空港でドローンが制限空域に侵入し、一時期全便の離着陸が停止する事態に発展した。3,000人以上の乗客に影響を与えたこの出来事は、「低空経済」の成長と安全リスクが表裏一体にある状況を浮き彫りにした。
ドローンが航空機運航を妨害
9月11日夜、天津濱海空港で全便の離着陸を停止する措置がとられたことで、約3,000人の乗客に影響が及んだ。同空港はドローンを原因とする安全上の理由のためと説明、中国の「低空経済」において重要な役割を果たすドローンが、空港の航空安全を脅かすリスクと表裏一体にあることを再認識させることになった。
全便の離着陸停止の措置がとられたのは11日19時33分からで、その後、相次ぐフライト遅延や運航の取り消しで空港は混乱、着陸地の変更を余儀なくされた便もある。空港管理会社は、各航空会社と協力して空港内に残された旅客の移動やホテルの手配に当たったという。運航が正常に戻ったのは翌12日6時10分発大連行きの便だった。
深圳や成都でも類似事件
中国では、ドローンが原因で空港の運航に障害が生じた事例が過去にもある。大規模なものとしては、2023年10月23日夜に深圳宝安国際空港で発生したもので、ドローンの干渉により376便に遅延が発生し、27便が広州や珠海に着陸地の変更を余儀なくされたという。さらに遡ると、2017年に成都でも複数のドローンが原因で80分間にわたり空港が閉鎖された例がある。約60便が影響を受け、1万人以上の乗客が影響を受けたとされる。
無許可のドローンが空港の制限空域に侵入すると、航空機との衝突や無線信号の干渉といった重大な事故を引き起こすリスクが高まる。このことは、飛行中の航空機が鳥と衝突する「バードストライク」の被害を想像すれば理解しやすい。甚大な事故の発生リスクを防ぐため、中国ではドローンの登録制度や飛行規制の強化が進められ、ドローンの「無許可飛行」(中国語で「黒飛」)については厳格な措置をとる方針が示されている。
ドローン規制と低空経済の展望
中国の「民用航空法(2021年修正版)」第58条によれば、民間空港および障害物保護区域内で飛行の安全に影響を与える可能性のある物体(ドローン、風船、凧など)の放出は禁止されている。また、2024年1月に施行された「無人航空機飛行管理暫行条例」では、ドローン所有者の登録が義務付けられ、未登録のまま飛行を行った場合の罰則規定が明記されるなど細微に渡ってルール整備が進められてきた。
こうした中で今回天津で発生した事件は、ドローン飛行をリアルタイムで監視・制御する技術を高めることの必要性や、さらなる安全対策の強化が求められる現状が浮き彫りにされたといえそうだ。「低空経済」の中核を担い、物流や農業、インフラ点検などすでに幅広い分野で活用されているドローン。よりいっそうの飛行安全の確保と事故防止への取り組みはむろん、社会全体でも適切な運用意識の向上が求められている。
(編集:耕雲)
参考
《无人驾驶航空器飞行管理暂行条例》公布 (qq.com) 中华人民共和国民用航空法(2021年修正) (qq.com) 2024年中国低空经济发展指数报告丨36氪研究院 (qq.com) 无人机“黑飞”干扰机场航空安全,怎么罚?怎么防 (qq.com)