上海松江の襲撃事件はどう影響?最新ランキングに見るグローバル都市の安全度
上海の治安はこれまで良好とされてきたが、その「安全神話」を揺るがす事件が発生した。9月30日、上海松江区のスーパーマーケットで刃物を持った男による襲撃事件が起こり、3名が死亡、15名が負傷する惨事となった。同市内における無差別刺傷事件は6月にも発生している。
海外安全ホームページで注意喚起
上海市公安局松江分局は10月1日未明、9月30日午後9時47分に松江区松匯中路のスーパーマーケットを刃物を持った男が襲撃し、3名が死亡、15名が負傷したと発表した。事件を受けて日本の外務省は海外安全ホームページで、中国在住邦人に向けて十分な安全対策をとるように注意喚起を行っている。
容疑者はすでに当局によって身柄を確保されている。事件の背景等の詳細は明らかにされていないものの、所見では、経済的問題を抱えていた容疑者が鬱憤を晴らす目的で犯行に及んだと見られている。SNSの微博(Weibo)では事件発生場所である商業施設名をハッシュタグに付けた投稿も散見されているが、関連コメントの扱いは抑制気味だ。
邦人援護件数に見る安全度は?
中国への渡航・滞在の危険レベルは、海外安全ホームページ上で「ゼロ」のままだが、刃物を使用した襲撃事件が相次いでいることから、在外公館が在留邦人に注意喚起を行うケースが増えている。上海で発生した無差別刺傷事件は6月に続いて今年2度目だ。
こうしたことから、今後の「邦人援護件数」の動向にも注目が集まる。2012年には在上海日本国総領事館が援護件数のトップに立っていたが、治安改善を受けて2018年以降は在中国の各公館の名前は上位から姿を消していた。代わって援護件数の増加が見られているのがフィリピンやタイなどだ。ちなみに2022年の援護件数トップは英国で、次いで韓国とシンガポールが続く。(🔗蘇州で邦人母子含む3人が襲撃され負傷、「援護件数」から中国で暮らす安全度を再考 )
都市安全指数(SCI)で上海は何位?
では、上海市の安全度は現在どんな立ち位置にあるのだろうか。それを知るうえで参考となる指標の一つが、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の「安全な都市指数(SCI)」だ。この指数は、デジタルセキュリティ、健康の安全性、インフラ、安全性の4つのカテゴリーで評価したもので、2024年度版のランキングも発表されている。
同ランキングを確認すると、高所得の都市は良好な医療システムを誇り、盛んなインフラ投資もあって安全性が高く評価される傾向にある。トップにランクされたのは東京で、シンガポールが2位、大阪が3位という順位になっている。上海は北京の31位に続く32位とやや低調だ。一方、最下位にはナイジェリアのラゴスやベネズエラのカラカスが含まれている。(編集:耕雲)
出所:worldpopulationreview.com
参考
Safest Cities in the World 2024 (worldpopulationreview.com)
Global Peace Index Map » The Most & Least Peaceful Countries (visionofhumanity.org)
外務省 海外安全ホームページ|【安全対策情報】上海市松江区内のスーパーにおける刺傷事件(注意喚起) (mofa.go.jp)