上海、外国語チャンネル閉鎖発表で波紋!日本語番組は存続
中国・国家ラジオテレビ総局がWeixin(微信、WeChat)公式アカウントで9月27日に行った発表によれば、メディア改革の一環としてSMG上海テレビがラジオ・テレビのチャンネル数を約40%削減する見通しだ。インターネットの普及によるニューメディアの台頭、景気後退による広告市場の縮小が背景にあるとされ、閉鎖を予定するチャンネルには外国語チャンネルも含まれる。
外国語チャンネル閉鎖決定の衝撃
上海メディアグループ(SMG)が上海外国語チャンネル(The International Channel Shanghai、ICS)、ドキュメンタリー人文チャンネル、東方映画チャンネル、七彩ドラマチャンネルの4チャンネルを段階的に閉鎖する方針を示したことがネットで話題になっている。
具体的な閉鎖時期について公式な通知は行われていないが、近年、多くの地方テレビ局が各種チャンネルの閉鎖に追い込まれており、SMGが今回取る措置はこの動きが省や直轄市レベルに広がったことを示す。8月には深圳ラジオ映画テレビグループ(深圳广播电影电视集团)が公共チャンネルとエンタメチャンネルの放送停止を発表したこともネットで物議を醸していた。
テレビの視聴率は下降一線
閉鎖が予定されるチャンネルで最も大きな波紋を呼んだのが「上海外国語チャンネル」(ICS)である。同チャンネルは2008年に開局し、2010年の上海万博開催を経て、国際都市として飛躍を続ける同市の対外的イメージを牽引する象徴的な存在だったといっても過言ではない。
しかし、パンデミックや外資系企業の撤退などの影響で、同市の外国人居住者は減少。近年はチャンネルの役割が薄れる一方、コンテンツ制作のうえでも制約が増え、さらに企業がテレビ広告に投資するマインドの低下が逆風となっていたと言われる。
閉鎖対象のセレクトにもの申す!?
市民はスマートフォン上の短編動画アプリなど新しいプラットフォームの利用に時間を費やすようになっており、テレビ離れがより顕著になっているのが昨今の趨勢だ。澎湃新聞(The Paper)が取り上げた『2024年中国スマートテレビインタラクション新トレンド報告』によれば、市民が“テレビのスイッチを入れる”頻度は2016年の70%から2022年は30%を下回るまでに下降した。「テレビをつけるのはスポーツの実況放送のときぐらい」という市民は少なくない。
しかし、外国人が上海、中国を理解するための窓口としての役割だけでなく、中国人の視聴者が海外の文化や生活を知るうえでも貴重なツールだった同チャンネルの閉鎖を惜しむ声も少なくない。SNS上では、「ナマコや健康食品、内装の広告であふれたチャンネルが存続するなかで、有意義なチャンネルが閉鎖されてしまう」と皮肉るコメントが見られる。
日本語番組は存続、500回記念放送へ
ICS閉鎖の波紋が広がるなかで、日本語放送『中日新視界』は命脈を保った。同番組関係者の話によると、同番組はすでに新聞総合チャンネルに移っており、毎週土曜日(12時30分~)の放送を続けている。11月2日には放送回数が累計500回というマイルストーンを積み上げる予定だ。
同番組は、経済、文化、技術など多岐にわたる分野をカバーし、上海と日本の間の相互理解を深める役割を担う。日本の主流メディアとも連携する一方、上海で収録された最新の話題や交流イベントをリアルに伝える稀有な番組として異彩を放っている。今後も日中文化・経済交流の架け橋としてのミッションを担い続けていくことが期待されている。(編集:耕雲)
参考