名創優品が“興味先導消費”を軸に1万店計画、日本イメージ払拭、成長戦略に脚光
生活雑貨チェーンを展開する名創優品(MINISO、メイソウ)は「興味先導消費」を軸に成長戦略を展開している。積極的な出店攻勢を通じて市場拡大を図り、消費者の興味を引きつける商品や体験を提供することで、競争優位の確立を目指す。グローバル市場におけるブランド価値を高めつつ、2027年までに総店舗数1万店の達成を目標に据える。
名創優品の1万店計画
生活雑貨チェーンの名創優品はこのほど、2024年から2028年にかけて毎年900から1100店舗を新たに開設し、2028年には2023年末の店舗数を約2倍に増やす計画を発表した。この成長計画により、売上高の年間複合成長率(CAGR)20%以上を目標に据え、IP(知的財産)製品の販売割合を全体の50%以上にすることを目指している。また、2027年までに世界で総店舗数1万店を突破することを目標に掲げている。
現代の消費者は単なる物の所有ではなく、体験や共感を求める傾向が強いと言われる。こうしたトレンドを背景に注目されているのが「興味先導消費」という概念であり、消費者の興味や関心を喚起することで購買行動を引き起こす消費スタイルを意味する。名創優品は、この興味先導消費を軸に据えた消費者ニーズの掘り起こしを図っている。
「興味先導消費」の商品開発
具体的には、名創優品は消費者が欲しいと思う商品を単に提供するだけではなく、驚きや楽しみを感じられる商品体験を通じて、消費者の心を動かすことを重視する。特に人気IPとのコラボレーションは、消費者の興味を喚起するための重要な手段だ。ハリー・ポッターやディズニーといったブランドとのコラボ商品が、消費者にとって魅力的な選択肢となり、購入動機を強化する役割を果たしている。
興味先導消費を戦略に組み込んだ名創優品が提供する商品と体験は、消費者の期待に沿うものとなっている。ハリー・ポッターをテーマにしたコラボ商品はグローバル展開に至っており、2016年以降、名創優品が提携した世界の有名IPは150以上に及ぶ。IP製品の販売規模も100億元(約2140億円)を突破しているという。IP戦略は、消費者との感情的なつながりを強め、リピート購買を促進する力となっている。
日本イメージ払拭した成長戦略
名創優品は、日本、米国、韓国に設立したデザインセンターを活用し、各国の文化やトレンドに合った製品を生み出すことで、地域ごとの消費者のニーズに応えている。日本では高品質と機能性を重視した製品を、韓国ではトレンドに敏感なデザインを、米国では多様な文化に応じたクリエイティブなアイデアがそれぞれ提供されており、名創優品の国際的な競争力が強化されている。
「mini」(微小)を名乗るのも、“Daiso(大創)”を意識?
名創優品が設立したのは2013年。当初は“価格破壊”のパイオニアとも目されたダイソーの手法を倣う形で多店舗展開を進めてきたきらいがある。商品や内装がダイソーに酷似していると指摘され、中国国内の消費者からも批判を受けた。2022年8月には公開謝罪を行ったことも話題になった。
発展初期に「日本人デザイナーブランド」として展開していた事実を名創優品は認めている。その後は日本イメージの払拭と中国風のトレンドを重視する方針を示し、ロゴもカタカナの「メイソウ」の表記を廃して、中国語表記に変更した。(編集:耕雲)
「漢字表記のロゴが取り替えられた店頭(上海市内の店舗)
参考