デング熱の流行、広東でまだ警戒域!海南省で新規感染を確認!
広東省でデング熱の感染流行が続いている。10月21日から1週間で1,785人の新規感染が報告され、9月から確認された新規感染者は1万人を超える。一方、海南省でも本土感染が確認された。中国でのビジネス活動においては感染状況の把握と適切な予防策が不可欠となる。
広東省で新規感染1,785例
広東省疾病予防制御センターの報告によると、2024年10月21日から10月27日の間、広東省全域でデング熱の新規感染者が1,785例確認された。同省の温暖な気候がデング熱を媒介するネッタイシマカの活動を活発にし、感染拡大に拍車をかけた。死亡例は報告されていない。
感染者の多くは佛山市(453例)、広州市(439例)、深圳市(222例)に集中している。本土感染が1,775例と大部分を占めており(輸入症例は広州市、東莞市などで計10例)、人口密度が高く、ビジネス活動も盛んな都市で感染拡大のリスクが一層高まっている。
海南省でも感染者確認
一方、海南省陵水黎族自治県の英州鎮古一村で一週間前にデング熱の患者が発生し、村民が血液検査のために列をつくる様子や、建物内で蚊の駆除作業が行われる様子がSNSで拡散し、話題になった。建造物には「蚊の防除」「蚊の駆除」「デング熱予防」といった標語を掲げたポスターが張られている。
同村では、感染者の確認以来、ウイルスが人から人へ直接伝染しないことを強調したうえで、慣例的に消毒活動が続けられており、患者は地元の病院で治療中だ。当局は周辺地域でも蚊の駆除と防護対策を強化している。当局は、住民に対し、蚊に刺された後に発熱や痛みがあれば速やかに病院で検査を受けるよう注意を呼びかけているという。
アスピリン使用はリスキー
デング熱はデングウイルスを原因とする急性ウイルス性感染症であり、蚊を媒介として感染する。症状としては発熱、頭痛、筋肉痛、皮疹などがあり、その痛みの激しさから中国語では「断骨熱」という俗名もある。初期症状はインフルエンザと類似しているため見分けがつきにくく、適切な対策が遅れることも多い。
デング熱の特効薬は存在せず、対症療法が中心となり、深圳市疾病管理局鎮痛薬は11月2日、イブプロフェンやアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は出血リスクがあるとして避けるように注意勧告をしている。治療の中心は鎮痛剤としてアセトアミノフェン(パラセタモール)を使うのが通常とされる。
二次感染リスクにも警戒を
デング熱ウイルスは4つの血清型(DENV-1~DENV-4)に分けられ、一度感染しても他の型に対する免疫は得られないため、二次感染のリスクがある。特に、異なる型のデングウイルスに再感染すると重症化するリスクがある。この現象は「抗体依存性感染増強(ADE)」と呼ばれ、複数回感染を経験することで重症化し、ショックや臓器不全などの深刻な症状を引き起こす可能性があるので警戒が必要だ。
「火の無い所に煙は立たぬ」といわれるように、感染予防にはウイルスを媒介する蚊そのものの発生源を減らすこアプローチも重要になってくる。広東省当局は、花鉢の底皿に溜まった水や空調トレイの水はこまめに取り除くなど家庭内外の水たまりを除去することや、蚊の侵入を防ぐために窓に網戸を設置したり、虫よけスプレーや長袖の衣服を利用したりするなどの対策を講ずるように市民に呼びかけている。(編集:耕雲)
参考