日本の在外各公館が注意喚起、無錫市で発生した刺傷事件を受け
江蘇省無錫市宜興市において16日、刺傷事件が発生し、在上海日本国総領事館ほか在中国各公館は領事メール等を通して在留邦人に注意喚起を行った。外務省「海外ホームページ」では、安全確保のための心得として「安全の手引き」等を活用するように呼びかけている。
刺傷事件で8名が死亡
外務省海外安全ホームページで18日付けで公開された「安全情報」によると、11月16日午後6時30分頃、江蘇省無錫市宜興市にある無錫工芸職業技術学院で、21歳の男による刺傷事件が発生した。無錫市宜興市公安局は、この事件により8名が死亡し、17名が負傷して病院に搬送されたと発表している。
容疑者はその場で公安当局により拘束され、現在も詳細な取調べが続けられている。この情報を受けた在上海日本国総領事館が関係する公安当局に確認を求めたところ、現時点で日本人被害者はいないとする報告を受けたという。
中国各地で事件が発生
中国では、本事件以外にも、ここ数か月間で安全に脅威を与える重大な事件が複数発生している。具体例として、11月11日に広東省珠海市のスポーツ施設内で起きた乗用車の暴走事件、北京市海淀区の小学校付近(10月28日)、広州市天河区華強路の路上(10月28日)、上海市松江区内のスーパーマーケット(9月30日)等で発生した刺傷(刺殺)事件などがあり、安全対策への関心が高まっている。
在留邦人への注意喚起
こうした経緯を受けて日本の在外各公館(大使館、総領事館、領事部)は中国に滞在する日本人に向け、それぞれ以下の点に特に留意して行動するように求めている。
**周囲の状況を常に意識する**
外出時には、周囲に注意を払い、不審な人物や車両の接近に気をつけることが肝要である。広場やイベント会場など、多くの人が集まる場所では特に注意を払うことが望ましい。
**現地の習慣を尊重する**
中国人とのコミュニケーションでは、言動や態度に配慮し、相手に不快感を与えないよう慎重に行動する。特に感情的な言動は控えるべきである。
**夜間の単独行動を避ける**
可能な限り、夜間の外出は控えること。深夜に外出する場合は、信頼できる仲間と共に行動することが推奨される。酒場や繁華街でのトラブルに巻き込まれるリスクを避けることが重要である。
**目立った行動は控える**
昼間であっても、日本語で大声で会話することや、日本人同士で集団行動をする際に目立つ行動は控えるべきである。刺激的な行為は周囲の注意を引き、リスクを高める恐れがある。
安全対策への備え
安全確保には事前の備えが不可欠である。大使館、総領事館、領事部はそれぞれ「安全の手引き(安全対策マニュアル)」を作成し、各公式サイトからダウンロードして閲覧できるようにしている。突発的なトラブルに対する対応策を知り、危機回避の可能性を高めるために活用したいところだ。
安全の手引き(安全対策マニュアル):
(例)日本国在中国大使館:
https://www.cn.emb-japan.go.jp/files/100738364.pdf
なお、「在留届」や「たびレジ」への登録は、自身の安全確保のために有効な手段となる。未登録の場合は速やかに登録を行い、万が一の場合に備えて関係機関からの情報提供を受けられるようにするのが望ましいとされる。
また、事件や事故に遭遇した場合は、速やかに総領事館や現地の公安当局に連絡を取り、適切なサポートを受けることが求められる。(編集:耕雲)
参考
外務省 海外安全ホームページ|【安全対策情報】江蘇省無錫市における刺傷事件の発生(注意喚起)