『今年の漢字』30周年、「金」が映す光と影、企業選出トップは「変」に!
毎年恒例となった年末の風物詩、「今年の漢字」が発表された。2024年の世相を代表する漢字に選ばれたのは「金」で、希望の“光”とともに“影”の側面も映し出している。同イベントは1995年に始まり、今年で30周年を迎えた。
「金」が反映する光と影
今年で30周年を迎えた「今年の漢字」が12月12日に発表された。2024年の世相を代表する漢字に選ばれたのは「金」で、清水寺(京都市東山区)の森清範(もりせいはん)貫主(かんす)が特大の和紙に勢いよく書き上げる映像が中国のSNSでもすぐさま拡散された。22万1971通の応募の中で最多の1万2148票(5.47%)を集めた「金」は、2000年、2012年、2016年、2021年と過去4回「今年の漢字」に選出されており、五輪開催年の常連漢字ともなっている。
「今年の漢字」の発表結果はすぐさま中国のSNSでも拡散された
もっとも、今年の「金」は、パリオリンピック・パラリンピックにおけるアスリートたちの金メダル獲得や、大谷翔平選手の「値千“金”」の活躍、新札発行、佐渡島の金山の世界文化遺産登録といった明るい希望の”光”を映すだけではない。日本漢字能力検定協会の公式サイトでは、裏金問題に見る政治とカネ、金目当ての闇バイト強盗事件、家計を直撃する物価高騰など暗い“影”も同時に反映したものだと解説されている。日本社会が経済的および倫理的な課題に直面する世相を如実に物語っているといえよう。
企業が選ぶ漢字「変」
Z世代向けマーケティング支援等を事業とする株式会社MERYが11月に実施した調査(PR Timesで行った12月11日付プレスリリース)によると、今年の漢字として最も多く選ばれたのは「金」となっており、2位は「変」、3位は「楽」だった。若い世代の視点が今年の「金」の選出に影響を与えたことを示唆したものといえそうだ。ちなみに「今年の漢字」における「変」の得票数は7位、「楽」は9位となっている。
一方、帝国データバンクが発表した「企業が選ぶ2024年の漢字」に選出されたのが「変」である。昨年に続き2年連続のトップとなった(アンケート期間は2024年12月6日~10日、有効回答企業数は1,320社(インターネット調査))。国内外の急激な政治や経済の変化に企業が対応している様子を象徴しており、企業自身の前向きな変化を示す一方で、「耐」と「忍」を選んだ企業人も多い。物価高や人手不足など厳しい現実に向き合う企業人の奮闘と苦悩が浮き彫りになった。
出所:帝国データバンク・プレスリリース(PR Times)
「災」「税」も過去に複数回選出
なお、歴代の「今年の漢字」には、複数回にわたって同じ漢字が選ばれることもあるが、それぞれの年に発生した出来事によって異なる意味合いを持つ。たとえば、2012年の「金」は932年ぶりに観測された金環日食や年金資産運用に関連した詐欺事件、生活保護の不正受給等の問題が反映された。
年初の能登半島地震や航空機事故を受けて得票数が「金」の次に多かった「災」は2004年(平成16年)と2018年(平成30年)に「今年の漢字」に選出されている。また、「税」は2023年(令和5年)以前にも、2014年(平成26年)に選出された経緯がある。(編集:耕雲)

歴代の「今年の漢字」:漢検・漢字博物館・図書館の館内の展示物から
参考
「今年の漢字®」|公益財団法人 日本漢字能力検定協会 2024年の漢字、2年続けて「変」がトップ “変化”し続ける事業環境を前向きに捉え、“新”たな挑戦で自らも“変化” | 株式会社帝国データバンクのプレスリリース (プレスリリース)【MERY Z世代研究所調査】Z世代が選んだ「今年の漢字」&「2025年やりたいこと」ランキングを公開!|ニフティニュース



