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2024-12-24

短期ビザ免除でも要注視、第三国経由の中国渡航術

中国


短期ビザ免除が日本人に適用されている現状では、第三国を経由した中国渡航方法を活用する必要は暫定的になくなった。それでもトランジットビザ免除の制度を活用した中国渡航の方法について知っておくのは無駄ではない。韓国経由のアクセス、中国本土と香港・九龍やラオスとを結ぶ“越境”鉄道の利用などさまざまな選択肢がある。


トランジットビザ免除の意義

日本人に対する短期ビザ免除が再開されてから、すでに1か月が過ぎようとしている。この措置により、少なくとも2025年12月末までの1年間、日本人はトランジットビザ免除の制度を利用して中国に渡航する必要がなくなったと言える。

しかし、万が一、短期ビザ免除の延長が行われなかった事態に備えて、第三国経由で中国に向かう(または日本に帰国する)ルートについて知っておくのは決して無駄ではない。直行便ではなく寄り道をしながらの中国渡航が、旅行プロセスを有意義なものにすることもあるかも知れない。

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仁川経由は手頃だが障碍も!?

例えば、韓国の仁川(インチョン)国際空港を経由するルートは手頃で、運航便数やコストの面から見ても現実的な選択肢だ。乗り継ぎ時間のロスも少なく、予算的にも穏当である。しかし、「手頃」だからといって万事順調とは限らないのが旅というものだ。

筆者の知人は、今夏、東京から仁川に着き、上海行きの便に搭乗しようとしたところ、日本への帰国日を示す“証明書”の提示を求められ、意思疎通で苦労を強いられたという。“証明書”とは上海発日本着の航空券のことに過ぎなかったが、シンプルなやり取りでも言葉の壁等から思わぬ障碍に直面することもあるようだ。



筆者自身も仁川国際空港では幾度か「セキュリティの二重チェック」という謎の儀式を経験したことがある。搭乗口で中国の渡航ビザのある無しを巡って議論が始まり、航空会社の担当者とやりとりをする羽目になったこともある。主観的な見解に過ぎないかも知れないが、仁川では予期せぬハプニングへの備えも必要だと実感している。

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香港行き"夜行新幹線"は動くホテル

じつは、第三国・地域を経由した中国渡航ルートには興味深い選択肢がある。特に注目したいのが、香港・九龍と中国本土を結ぶ“夜行超特急”の存在だ。寝台車も備えており、“動くホテル”に匹敵する。たとえば上海発着の列車は金、土、日、月に運行され、約11時間で移動が可能だ。

鉄道アプリ(12306)で乗車予約をする際に寝台車を希望する場合は「动卧(dòng wò)」を選択する。飛行機と比べてコスト面で特筆すべき利点はないかもしれないが、鉄道ならではの旅情が加わることで、移動が単なる「時間の消費」ではなく「体験」へと昇華する。そもそも日本では寝台列車と言えば「サンライズ出雲」くらいしか運行されていない。鉄道愛好家のみならず、旅行好き全般に新鮮な感動を与えるはずだ。

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バックパッカーに人気の雲南ルート

さらに冒険的な選択肢として、東南アジアのラオス鉄道を経由して中国雲南省に入るルートが挙げられる。このルートはバックパッカーたちに人気が高いと見え、異国情緒あふれる景観が楽しめる点で高評価を得ているそうだ。たまには豊かな自然と独特な風土を越境列車で駆け抜ける時間を満喫するのも悪くない。


出所:Wkiipedia|昆万动车组列车 - 维基百科,自由的百科全书

とはいえ、海に囲まれた日本とは異なり、陸を伝った越境が常に手頃かといえばそうではない。たとえば、遼寧省丹東市にある国境の鉄橋は見た目には「徒歩で渡れる」近さだが、さすがに日本人がその対岸に気軽に足を踏み入れるのは現実的ではない。“鉄道越境”に憧れを抱くのは良いとしても、事前の安全情報収集と慎重な計画が不可欠といえそうだ。(編集:耕雲)

丹東市:対岸は北朝鮮  筆者撮影

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