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2025-02-12

鳥インフル「H10N3」、ヒト感染の脅威は?広西で世界でも稀な重症例


広西チワン族自治区南寧市でH10N3型鳥インフルエンザに感染した23歳女性が、重症化しながらも医療チームの懸命な治療により回復した。本症例は同自治区で初、ヒトに感染して重症化したケースは世界でも数例に過ぎないという。今回の希少なヒト感染例からどんな教訓が得られるだろうか。


広西で鳥インフルの重症例

昨年12月25日、広西チワン族自治区南寧市第四人民医院に搬送された23歳の女性がH10N3型鳥インフルエンザに感染していたことが判明し、衝撃を与えている。中国メディアによると、同症例が同自治区で確認されたのは初めてで、かつ世界でも重症化症例の報告は過去に数例しかないという。

女性は12月上旬に市場で生きた鶏や鳥類に接触し、その後、発症。発熱と咳、さらに呼吸困難といった症状に見舞われていた。その後、19日に病院で初期の診察を受けたものの容態は悪化、重症肺炎や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、縦隔気腫(縦隔に空気が入り込み、貯留した状態)、敗血症を併発したことから上記施設で治療を受けることとなった。


医療の勝利も脅威を再認識

治療過程では、重症呼吸不全の患者に使用される「体外式膜型人工肺(ECMO)」や、呼吸管理のための腹臥位換気(うつ伏せでの人工呼吸)が駆使された。特に腹臥位換気では、患者の体重が約90キロあったことから、6〜8人の医療スタッフが従事したという。


患者の意識が回復したときにはすでに年が明けていた。その後も治療が続けられ、奇跡的な回復により退院の目処が立ったのは最近のことだ。今回のケースは医療技術の進歩による救命措置の成功例である一方、H10N3がヒトに感染し得る脅威を再認識させるものとなった。


ヒト感染症例は極めて希少

H10N3はインフルエンザA型に属する低病原性鳥インフルエンザウイルス(LPAIV)(※)であり、通常は鳥類に感染する。2021年に中国・江蘇省で初めてヒト感染が確認されたが、その後の発症例は散発的で、流行には至っていない。

現在のところ、ヒトへの感染リスクは低いとされるが、ウイルスの突然変異により、感染力や重症度が変化する可能性もある。今回のケースでは、発熱や咳だけでなく、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や敗血症といった重篤な症状を引き起こしたことから、今後の監視と警戒が必要だとされる。

鳥インフルエンザの分類:日本の家畜伝染病予防法では、病原性の程度及び変異の可能性によって、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)、低病原性鳥インフルエンザ(LPAI)及び鳥インフルエンザの3つに分類されている 図出所:農林水産省ホームページから転載


予防策――ウイルスへの警戒を

なお、関連報道によると、今回の感染症例を受けて、専門家は高血圧や糖尿病、心疾患を持つ人、免疫抑制剤を使用する人、高齢者、妊婦、児童を高リスク群とし、特に注意を促している。予防策としては、適度な運動と休息で免疫力を維持することが挙げられる。

加えて、家禽(かきん、飼育されている鳥類)や野生動物との接触にはくれぐれも注意し、適切な防護措置を講じる必要が生じることもあるだろう。かりに発熱や呼吸困難の症状が現れるような場合は迷わず医療機関を訪れるのが賢明といえそうだ。(編集:耕雲)

 参考 

  • 全球第4例!广西首例人感染H10N3禽流感危重症病例被成功救治_腾讯新闻

  • FORTH|新着情報|鳥インフルエンザA(H10N3)のヒト感染例報告-中国






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