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2025-02-14

BBCとNYタイムズが選ぶ日本の必訪地、直島と富山の魅力とは?

日本



英BBCが発表した「2025年に旅行したい25か所」で、香川県の直島が2位にランクインした。アートの島として世界的に評価を受ける直島だが、かつては環境汚染に苦しんだ歴史もある。一方、米ニューヨーク・タイムズの「行くべき52か所」には富山市が選ばれ、文化と復興の象徴として注目を集めている。



BBCが注目する「アートの島」

英BBCが発表した「Best Places to Travel 2025」で、直島(香川県)が2位に選ばれた。同リストは単なる観光地としての魅力だけでなく、当地で開催されるイベントの独自性や文化的意義など幅広い選考基準が加味されているといわれる。直島が単なる「風光明媚な島」ではなく、時代の潮流に乗ったホットスポットとして評価されたことを物語っている。



特に高く評価されたのは、4月から11月にかけて開催される「瀬戸内国際芸術祭」と、安藤忠雄氏が手がける「直島新美術館」の開館が5月31日に予定されていることだ。「瀬戸内国際芸術祭」は地域文化と環境保全をテーマに据えた国際的なアートフェスティバルで、約100万人の来場が見込まれる。一方、「直島新美術館」はアジアの現代アートを中心に据えた美術館であり、既存の施設と連携しながら新たなアート体験を提供していく。


表:BBC「2025年に旅行したい25か所」リストを元に作成




かつては環境汚染のメッカ

いまや世界的なアートの聖地と化した直島だが、その過去は決して華やかなものではなかった。むしろ「環境汚染の島」として名を馳せていた時期もある。製錬所の煙害が深刻だったうえに、隣接する豊島では1978年から13年もの間、産業廃棄物の不法投棄が横行していたのだ。67万5千トンもの廃棄物と汚染土壌が蓄積されたというから、想像するだに恐ろしい。


しかし、そこからの再生がこの島を唯一無二の場所にした。無害化処理施設の導入をはじめ、徹底した環境対策を経て、直島は「自然・建築・アート」が共存する島へと生まれ変わる。1992年に開館した「ベネッセハウス ミュージアム」を皮切りに、「地中美術館」(2004年)、「李禹煥(リ・ウファン)美術館」(2010年)、「ANDO MUSEUM」など、安藤忠雄が手掛けた美術館が点在し、いまやアート巡礼の地として世界中の観光客を惹きつけている。


直島の港にある「赤かぼちゃ」は、草間彌生氏の作品  出所:なおしまエリアマップ




NYタイムズ「マスト52か所」に富山

一方、アメリカのニューヨーク・タイムズは「2025年に行くべき52か所」を発表し、大阪(38位)とともに富山(30位)を選出した。特筆すべきは、北陸地方にスポットライトが当てられている点だ。『ナショナルジオグラフィック』も2025年の“必訪の旅行先”として金沢を選んでおり、能登半島地震や豪雨災害からの復興が進むこの地域の魅力が再認識されつつある。


富山市といえば、建築家・隈研吾が設計した「富山市ガラス美術館」が象徴的な存在である。伝統工芸であるガラス文化を現代的に昇華させたこの美術館は、国内外の観光客を魅了している。9月に開催される「おわら風の盆」は三味線の調べに乗せて舞う幻想的な踊りで、300年以上の歴史を誇る伝統行事となっている。現代と伝統が融合する富山の文化の奥深さを存分に伝えてくれる。





「富山」の中国プロモに壁?

権威ある海外メディアに取り上げられたことで富山の観光業や経済には追い風が吹いてきたといえる。それは喜ばしいことだが、いざ中国国内向けのプロモーションでは意外な弁慶の泣き所が存在しているとも言われる。数年前に富山県関係者から伺ったことだが、「富山(Toyama)」という地名が「富士山(Mount Fuji)」と混同されることがあるというのだ。


訪日旅行ブームの進展により、さすがにそうした勘違いは減りつつあるだろうが、中国国内での「富山」のブランド確立にはまだ一定の課題があるかもしれない。立山連峰の絶景が、世界的シンボルである富士山に肩を並べる日は、果たして訪れるのだろうか。(編集:耕雲)


立山連峰の風景 出所:photo-ac.サイト



 参考 






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