光熱費と即席麺が値上げ、一方でコーヒーの低価格競争で揺れる中国消費市場
中国では最近、生活費の各分野で値上げが進行している。高速鉄道運賃や光熱費の料金引き上げが発表されたほか、即席麺や清涼飲料の価格調整が注目されている。一方、コーヒーショップチェーンでは低価格競争が行われており、消費市場は混沌としている。
各都市で光熱費が値上げ
中国メディアによると、中国全土で電気料金、ガス料金、水道料金、高速鉄道運賃が一斉に値上がりしている。北京市では電気料金が5月1日から10%上昇し、広州市ではガス料金が6月1日から15%上昇する。
高速鉄道の運賃が引き上げられることも波紋を呼んだ。たとえば、上海から北京までの運賃が2024年5月1日より10%上昇し、平均的な運賃が約500元(約10,000円)となる。
康師傅が製品価格を引き上げ
康師傅(カンシーフ)のインスタントラーメン製品の価格が引き上げられる運びとなったこともネットで注目の的となっている。タオバオ(淘宝)やJD.com(京東)などのECプラットフォームでの販売価格は、袋麺が従来の2.8元から3元に、最もポピュラーなカップ麺が4.5元から5元に調整される見込みだ。
康師傅の業績は2021年から成長が減速しており、ネットメディアの公開情報によると、2021年は9.56%、2022年は6.26%、2023年は2.16%と伸び率が低下している。即席麺の収益も前年比で2.84%下降しており、康師傅は値上げの措置を「コスト上昇に対応するためには、やむを得ない措置」と説明しているという。
清涼飲料も5元以下が希少に
ちなみに康師傅は即席麺だけでなく、高いコスパで人気があった1リットルサイズのアイスティー製品を5元に引き上げている。昨今は、コカ・コーラも含め、清涼飲料ブランドが足並みを揃えて値上げに踏み切る傾向が指摘されている。
値上げ幅はそれほど大きなものではない。とはいえ、身近な商品の値上げだけに心理的なインパクトは小さくなく、消費者の不安をかきたてている。5元(約100円)以下の価格帯の飲料のほうが珍しくなってきた。
コーヒーチェーンで低価格競争?
一方で中国では「消費のダウングレード」というトレンドも取り沙汰されている。「貧乏セット」とネットで揶揄されてきたファーストフードチェーンの低価格メニューに注目が集まり、安価で「食べ放題」のサービスを提供するレストランも話題になった。果たして利益が確保できているかというと課題が残る。
旺盛な消費需要に支えられ、成長が期待される中国のコーヒー市場でも変動が見られる。若者層に向けた低価格戦略を打ち出すCochiコーヒーとの競争により、ラッキンコーヒーは第1四半期に初の赤字を計上した。
プレミアム化戦略で差別化を図り、長期的な成長を目指しているスターバックスも、専用アプリで割引クーポンを発行するなど価格調整を余儀なくされている。(編集:耕雲)
主要外食チェーンは自社アプリまたはミニプログラムでの決済を推奨する。割引クーポンの事前購入や日替り特典等の利用で店頭決済(現金含む)より購入価格が安くなることが多い |
参考