広州:リニア建設で上海まで3時間!“交通革命”で描く10年後のビジョン
広州市は、「広州市総合立体交通ネットワーク計画(2023-2035年)」にもとづき、広州と上海を結ぶ高速リニア鉄道や主要空港の拡張を計画している。実現すれば広州市の交通インフラが大幅に強化され、国内外の主要都市との移動時間を劇的に短縮する。低空域を利用した「低空経済」の振興も方針に掲げ、新たな経済成長につなげていく青写真を描いている。
広州が掲げる“交通革命”
広州市政府は、「広州市総合立体交通ネットワーク計画(2023-2035年)(2023-2035年)」を発表し、広州と上海を結ぶ高速磁気浮上鉄道(リニアモーターカー)や、国内外の主要都市との移動時間短縮を目指す「12312」交通計画を打ち出している。これらの構想は広東省自然資庁が発行した「広東省国土空間計画(2021—2035年)」でも盛り込まれている。
高速リニアの建設では、時速600kmでの運行を想定し、実現すれば広州と上海間がわずか3時間で結ばれることになる。京港澳(北京‐香港‐マカオ)高速リニア鉄道も計画されており、広州から北京へのアクセスも約3.3時間に短縮する。交通インフラの大幅な強化が経済圏の一体化促進の起爆剤となることが期待されている。
「12312」をコンセプト
広州市が目指すのは「12312」交通圈の確立である。グレーターベイエリア(粤港澳大湾区)の主要都市とは1時間、広東省東部、西部、北部には2時間、国内主要都市および東南アジアの主要都市とは3時間、世界各国の主要都市と12時間での移動を可能にすることをコンセプトとしている。
一方で「123」快速貨物物流圈も実現し、中国国内都市には1日、東南アジアの主要都市には2日、その他各国の主要都市には3日で貨物が到達する体制の構築を目指している。そのほか、広州北駅、黄埔(魚珠)駅、新塘駅、南沙駅を含む鉄道ハブの強化と新たな高速鉄道路線の増設を推進する構想も掲げられている。
空の玄関も拡充へ
広州と主要都市間の移動時間を大幅に短縮して経済圏の一体化を促進するうえで、「空の玄関」の機能拡充も計画の目玉となる。広州白雲国際空港の拡張計画が進行中で、2030年までに旅客スループットを1億2000万人、貨物の処理能力を380万トンに向上させる青写真が描かれている。
低空域を利用した「低空経済」の振興においても、広州市はアドバンテージの確保に意欲的だ。番禺、増城、南沙、従化、黄埔の5か所に新たな一般空港を整備する計画で、「低空経済発展条例」の立法を進めつつ、関連インフラの整備に注力していく。低空経済で先導的な役割を示すことで新たな経済成長につなげたいところだ。(編集:耕雲)
参考