中国の「住みやすい都市」、公式ランキング結果と“日本人目線”ではこんなに違う!
ハルビン4位、大連67位ーー中国の専門誌が発表した「中国都市住みやすさ指数」ランキングは日本人の感覚とはいささか異なる結果を示した。では、日本人目線で「住みやすい都市」を選ぶとすれば、どのような結果になるだろうか。ChatGPTとDeepSeekの分析結果を交えながら考察してみたい。
「住みやすい都市」ランキング
中国の都市計画・建設・管理に関する専門誌『都市建設(城市建设)』が2月28日に発表した「2024中国都市住みやすさ指数分析レポート」によると、「中国都市住みやすさ指数(居住適性指数)」ランキングのトップに上海が選出された。2位は杭州、3位は北京。以降、ハルビン、揚州、海口、広州、淄博、南京、深圳(同順)と続く。
このランキングは、経済のダイナミズムや競争力、環境の持続可能性、都市ガバナンスの安定性、社会文化や教育など、4つのカテゴリー・90項目の指標を総合して評価したと説明されており、調査対象は沿岸部から内陸部まで100都市に及んだ。レポートでは「上位にランクされた都市の共通点は環境政策の推進と文化資源の活用」と分析されている。
2024年中国都市「住みやすさ指数」ランキング
”日本人目線”とは意外なズレ
この結果を日本人目線で見ると少し違和感を感じた人もいるのではないだろうか。上海や広州が上位に入るのは理解できるが、ハルビンが4位、揚州が5位というのは予想外といってよい。ハルビンは冬の最低気温が氷点下30度にもなる厳寒に加え、日本人コミュニティも限られる。揚州も歴史ある美しい街ではあるが、鑑真和上によって築かれた縁はさておき、それほどメジャーな都市としての印象はない。さらに日本人が多く暮らす大連(※)が67位というのも首をかしげるところだろう。
もちろん「住みやすさ」は、評価基準によって大きく変わる。かりに“日本人目線”で評価するとしたら、まず治安の安定性が最優先されるはずだろうし、日本食文化との親和性、日本人コミュニティの充実度といった要素に比重が置かれるのではないだろうか。
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中華圏の都市の在留邦人数
出所:日本国外務省「海外在留邦人数調査統計」を元に編集・加工
生成AIの回答:蘇州、大連が上位に
試しにChatGPTに、「安全性(治安)、日本人コミュニティの充実度、生活利便性(物価、日本食レストランの多さなど)、環境・交通(気候条件、清潔度、緑化など)、教育・文化(スポーツ施設含む)」といった観点から、中国の各都市の「住みやすさ」を評価してもらった。
結果は 上海、香港、蘇州、大連、広州(同順)がトップ5となった。いずれも日本人コミュニティが充実し、生活環境が整った都市である。6位以下も、北京、深圳、青島、杭州、成都(同順) というように日中間の直行便が充実し、インフラも発展した都市が続く。

ランキングの未来は?
さらに、DeepSeek(ディープシーク)による分析でも、トップに選ばれたのはやはり上海であった。ただし、香港は対象外だったのかランクインせず、大連が3位に浮上するなど、ChatGPTの結果とは異なる傾向も見られた。また、北京や天津の評価が相対的に高くなっている。一方、ハルビンや揚州が圏外となっている点は共通している。
以上のように、生成AIを活用し“日本人視点”から導き出したランキング結果は、本記事冒頭で紹介した「中国都市住みやすさ指数」とは異なるものとなった。治安対策や環境改善、日本人コミュニティの維持は、今後も順位を左右する重要な要素であると考えられる。しかし、中国に在留する日本人が減少傾向にある中、新たに脚光を浴びる都市が登場し、ランキングが大きく変動する可能性は決して高くないだろう。(編集:耕雲)
DeepSeekが選ぶ「日本人にとって住みやすい都市」
参考
