その他
2025-04-17
映像を“描く”AIが進化───「撮らずに作る」時代に
AIテクノロジー

◆ 「Sora」の衝撃
この分野でまず注目を集めたのが、米OpenAIが発表した動画生成モデル「Sora」だ。2024年の発表以来、文字から高度にリアルな物理世界を描き出す能力で業界を驚かせた。自然な光の移動、空間認識に即した動き、映画のようなカメラワーク──それらがテキスト1行から生み出される。
◆ 多様に広がる中国発ツール
中国でも、この分野における開発競争が活発化している。2025年3月、テンセントは自社の大規模言語モデル「混元(Hunyuan)」を応用し、画像1枚と簡単なテキスト入力だけで5秒間の映像を生成するモデルを公開した。
人物画像に音声を組み合わせることで、話す・歌う・踊るといった自然な動作を瞬時に再現できる。肌や髪の質感まで細やかに表現され、誰でも簡単に高品質な映像が作れるのが特徴だ。
◆ 「誰でもすぐに使える」
Soraが映像のリアリティや物理的整合性の追求を重視し、没入型の映像体験を志向しているとしたら、中国勢のツールは「誰でもすぐに使える」ことを主眼に置いているかのようだ。音声同期、キャラクター生成、モーション合成など、実務向けの即戦力の機能が充実している。
◆ 広がる応用現場
生成AIの導入は、教育、広告、eコマース、行政PRなど、さまざまな分野で現実のものとなっている。企業ユーザーだけでなく一般のクリエイターにも広く開放され、映像制作の間口は大きく広がった。
映像を“描く”力が解き放たれた今、主導権は単に技術力の優劣だけでなく、「誰が物語を語り、どう届けるか」にかかっている。かつて絵筆を握っていたのは画家だった。今、その筆は、誰の手にも渡ろうとしている。(編集:耕雲)
参考

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