「在留証明」もオンライン時代、自宅からの申請・受取で一時帰国の準備が楽に!

■ 「証明書を取りに行く」手間が不要に!
在外公館が設置されていない地域に暮らす人にとって、在留証明を取得する手続きは楽なものではない。郵送対応や出張窓口などのサービス利用で解決できることもあるだろうが、移動のための時間やコストがかかる。手数料を現地通貨に両替する際に不便をきたすこともあるだろう。
そんな時間やコスト、そして労力が、今後大幅に削減される見込みだ。外務省のウェブサイトで発表されている通り、2025年5月27日以降に在留証明をオンラインで申請する場合は、これまでどおり紙媒体の証明書を窓口で受け取るか、電子化した証明書(e-証明書)をオンラインで受け取るか、いずれかを選択できるようになる。さらに、7月以降、在外公館によっては「e-証明書」発行が出生証明、婚姻証明等でも適用されていく見通しだという。

■ ORRネットから申請、PDFで受領
在外公館の窓口に一度も足を運ぶことなく、各種証明書の申請から受け取りまでがオンラインで完結できるメリットは大きい。ただし、前提として「オンライン在留届(ORRネット)」の申請が必要になる。
具体的には、まず「オンライン在留届(ORRネット)」に登録し、専用の申請画面から必要事項を入力する。手数料はクレジットカードなどでオンライン決済する(イラン及びロシアに所在の在外公館を除く)。また、戸籍謄(抄)本の原本を必要とする証明を申請する場合は、「戸籍電子証明書提供用識別符号」(※)の入力が必要になるという。
PDF形式で「e-証明書」が発行されると、利用者は自身でこれをオンラインで取得し、印刷して使用することが可能となる。証明書は、一時帰国時の免税手続き、金融機関への書類提出、各種行政手続きなど幅広い用途での使用が想定される。ただし、PDFによる証明を正式書類として受理しない機関や企業もあるため、提出先への事前確認が必要になる。

■ 暮らしに関わる制度改革相次ぐ
2025年は、在留証明の電子化をはじめ、海外在住者に関わる制度改革が相次ぐ節目の年といってよいかも知れない。行政手続きは「帰国してから行うもの」ではなく、「海外にいながら備えるもの」へと進化していくのは喜ばしい。
ただ、在外選挙人名簿への登録手続きなどのように、オンライン化に向けた見通しが明らかにされていない手続きもいくつかある。在外邦人の現地での暮らしと日本本国をつなぐ仕組みが、より柔軟で便利な方向へと進んでいくことを期待したい。(編集:耕雲)

※戸籍電子証明書提供用識別符号:
行政機関が戸籍電子証明書の内容を確認するための16桁の数字からなる「一時的な認証コード」で、有効期限は3か月。マイナポータル上(無料)または市町村窓口(有料)で取得可能。
【情報源】
外務省|e-証明書について 戸籍電子証明書提供用識別符号の取得手続き|マイナポータル
