“簡単決済”の影に潜むリスク:自動更新とサインレス決済への誘導に注意!
中国でオンラインサービスを享受する際、パスワード入力を省略するサインレス決済やサービス料の自動引き落としの設定が知らず知らずのうちに行われていることが多い。『中華人民共和国消費者権益保護法実施条例』が7月1日から施行されるが、消費者自身も権益を守るために取引明細や決済アプリの設定チェックを習慣づけるのが望ましい。
サインレス決済と自動更新
音楽配信や動画コンテンツのプラットフォーム、ストレージ、サブスク、ネット保険、オンライン配車、そして飲食に至るさまざまなサービス・アプリには、パスワード入力を不要とするサインレス決済や毎月の費用を自動引き落とし(自動更新)するオプションが設けられていることが多い。単月での支払いよりも低価格にしたり、数か月分の料金を免除するなどの優待措置が多く設けられており、消費者にとってメリットも存在する。
しかし、この決済方法を事業者が悪用するケースもある。消費者が所定のアプリを利用したり、サイトにアクセスしたりした途端に決済アプリが支払いを行ってしまうケースが多発していることが中国消費者協会による調査で判明している。消費者は自動引き落としの設定がされていることを自覚しておらず、サービスを利用せずに支払いを続けていたことに後から気づくことも珍しくない。
「消費者保護法実施条例」
こうした背景もあり、中国では消費者権益の保護を目的とした『中華人民共和国消費者権益保護法実施条例』が7月1日から施行される。同条例第10条では自動引き落としに関する条項を設け、消費者が不当な料金を請求されるなど不利益を蒙ることがないように配慮されている。
もちろん、消費者がサインレス決済や自動引き落としの設定オプションを自ら選んでおきながら、解除を忘れていたり、設定ができずに放置していたりすることもある。サインレス決済や自動更新の設定を解除する操作は簡単そうに見えてじつは分かりにくい面があるからだ。とくにWeixin Payは、設定画面のリンク表示をともすれば見逃しやすい。
アリペイは設定欄が日本語化
WeixinPay(微信支付)の設定画面は分かりづらい
消費者の自衛策と新法への期待
『中華人民共和国消費者権益保護法実施条例』が施行されると、サービス契約を自動更新する前に消費者に対して明確に通知を行うことが事業者に求められる。一方、消費者は新法の施行後もタガを緩めることなく、定期的に取引記録を確認し、必要に応じて支払い限度額を設定し、見慣れないサービスが自動更新の設定になっていないか点検するのが望ましい。
なお、サインレス決済や自動引き落としの設定解除方法については、当公式アカウントでもアリペイ篇、Weixin Pay篇に分けて解説したことがある。リンクを提示させていただくので、ご参考になれば幸いだ。(編集:耕雲)
“自動引落し”の落とし穴、設定解除するには?【微信編】 (qq.com) “自動引き落とし”の落とし穴、設定解除するには?【アリペイ編】 (qq.com) 決済アプリの「支払いコード」、表示ロックの解除方法でおすすめは?(qq.com)
参考