中国で今年初の「赤色警報」、複合災害リスクに備えるには?

湖南省で1998年以来の大規模水害
地震のあとに起きる崖崩れ、台風通過後の洪水や停電、二次災害だけでなく複数の災害が立て続けに発生することもある。中国、日本それぞれに存在する「色付き警報」で脅威の把握に努めるとともに、防災に備えた日頃の心得が必要になる。
❖赤と橙の警告が意味するもの
中国では、気象災害に対して4段階の警報色(青・黄・橙・赤)が導入されている。とりわけ「赤色警報」は最も深刻な災害リスクを示し、豪雨や台風などが発生・差し近っている状況に発令される。
たとえば、3時間で100mm以上の雨量が見込まれる場合、政府は緊急対応を開始し、休校や交通規制を伴う場合もある。一段階下の「橙色警報」でも、24時間以内に災害が起きる可能性が高く、地域によっては避難準備が呼びかけられる。


❖ 今年初の橙色警報と澧水の洪水
中央気象台は6月20日、河南・湖北・湖南などの多数の県市区で赤色および橙色警報を発令した。湖南省澧水では1998年以来の最大洪水となり、最高水位(洪峰水位)262.38mを記録している。政府は即時に対応を開始し、避難誘導を実施している。
🟥 赤色警報区域(22県市区)
🟧 橙色警報区域(9県市区)
❖ 地震+豪雨:石川県奥能登の複合災害
日本に目を向けると最近の大きな水害事例として2024年9月に石川県奥能登で発生した集中豪雨による被害がある。同年元旦の地震からの復旧途上にあった被災地に線状降水帯が襲来。わずか3時間で222mmの雨を記録し、住宅損壊・通信障害なども発生した。
輪島市・珠洲市・能登町では住宅損壊が相次ぎ、36名が死亡しており、複合災害の深刻さを物語る事例となった。

奥能登豪雨の被災地(輪島町町) 出所:石川県庁ホームページ
❖ 命を守る「準備」と「判断」
災害から身を守るには確かな情報収集が必要になる。日本の「キキクル」は、紫(危険)や黒(災害切迫)でリスクを可視化し、避難タイミングを明示している。
日本国内の防災指南にもとづけば、平時からの備えとして、水・食料・常備薬・モバイルバッテリーなどを3〜7日分備蓄することが推奨されている。家族構成や季節に応じた防災リュックの見直し、避難所・ルートの確認を「日常の習慣」として定着させることが、命を守る最大の鍵となる。(編集:耕雲)

参考
令和6年(2024年)奥能登豪雨による能登半島被害状況 | 石川県
気象庁 | キキクル(危険度分布)
中国気象局(中国語)https://www.cma.gov.cn/
