端午節:粽子で味わう日本・中国『東西・南北』の交差点
端午節がやってきた!中国では粽子(ゾンツ)をめぐる南北の味覚論争が再燃。甘いか塩辛いか、具材や形状の違いまで、地域ごとに異なる。一方、日本では味覚の交差点といえば東西で語られるのが相場だ。以下、伝統食を通して味覚対立の“あらまし”を見てみよう。
東西日本で違う粽の味覚
「そんなのあり得ない」ーー。ともすれば日本の東西でお互い異論、反論の応酬になるのが食文化の違いだ。代表的なのが、お餅の形と卵焼きの味付け。関東で一般的なのが甘い卵焼きであるのに対し、関西ではダシの利いたしょっぱい卵焼きが主流となる。
卵焼きの味付けとは逆に、端午の節句で食べられる柏餅やちまき(粽)となると「あま党」「から党」の立場が東西で逆転する。あんこ愛好家団体の日本あんこ協会の調査によれば、東日本ではしょっぱい味噌あんが使われれることがあるのに対し、西日本では甘い小豆あんのみが主流とする結果が出たという。
出所:ウェザーニュース (weathernews.jp)
一方、気象情報のポータルサイトであるウェザーニュースの記事によると、ちまきの味覚にも地域差がある。東日本では中華風のおこわ入りちまきが、西日本では白くて甘い和菓子風のちまきが主流だ。また、九州南部では灰汁巻きが定着している。ちなみに、関東ではちまきを食べたことがないという人も多いという。
中国で恒例の「南北論争」
ちまきは中国語で粽子(ゾンツ)と呼ばれる。中国戦国時代の楚の詩人・政治家である屈原(紀元前340年頃 - 紀元前278年頃)を偲ぶ行事食に起源があり、端午節では欠かせない食のアイテムとして中国で定着し、奈良時代に日本に伝えられたとされる。
粽子に使われる葉には抗菌作用があるが、中国では南北で使用する葉の種類が異なり、粽子の形状も異なってくる。竹葉や芭蕉葉を使うのが南方で、三角形や宝塔形の小型粽子が主流。一方、北方では葦の葉を用い、大型の三角形粽子が一般的だ。日本の食文化が東西で語られるのに対し、中国は「南北論争」で盛り上がるというわけだ。
味覚も異なる。北方が甘い粽子、南方が塩辛い粽子がそれぞれ主流。中国北方における甘味中心の粽子にはもち米と豆、なつめなど具材もシンプルになることが多く、南方では豚肉や海産物、タロイモなど地域によって多彩だ。各々の土地で取れる物産を活かし、四川の辣粽や福建の焼肉粽などユニークなものも多い。粽子は中国の多様な食文化を示しており、「南北あまから論争」の着地点は見えてこない。(編集:耕雲)
参考
全国10000名を超えるあんこ愛好家団体が柏餅は小豆あんか味噌あんか都道府県別に一斉調査を実施 / 日本農業新聞 (agrinews.co.jp) 端午の節句の行事食「ちまき」、中身は東西で違う!? - ウェザーニュース (weathernews.jp) “粽”是快乐 | 听风入夏,正儿八经地说说南北粽子的区别 (qq.com) “甜咸”之争外,南北方粽子还有这些差异 (qq.com)