日本のパスポートが来春リニューアルへ、偽変造防止で“最強”奪還目指す
日本のパスポートが2025年3月にリニューアルされる。偽造防止対策の強化が目的だという。個人情報を保護するICチップを内蔵し、特殊なレーザー印字で複製を防ぐ技術が導入される。世界の“パスポートパワー“番付でランクを落とした日本。果たして“最強”の座奪還に向けた起爆剤となるのだろうかーー。
日本のパスポートは5種類
訪中ビザの免除措置が回復されていないことも一因となり、2024年の最新パスポートランキングで日本のパスポートの存在感は以前ほど傑出したものではなくなっている。英コンサルティング会社「ヘンリー&パートナーズ」(Henley Passport Index)が1月に発表したランキングによると、日本のパスポートは194か国にビザなし渡航が可能で、フランス、ドイツ、イタリア、シンガポール、スペインと並びトップの座に返り咲いたものの、単独首位を誇ったかつての輝きには陰りが見える。
また、世界のパスポート関連情報を扱うウェブサイト「ビザガイド・ワールド」(VisaGuide.World)が発表した今年6月時点でのパスポート指数によると、日本の順位は前回より2つ上昇した。とはいえ、スペインやドイツに後塵を拝し、13位にとどまっているのが現状だ。
🔗“パスポートパワー”の格付けは三者三様、日本は15位に後退!?
“最強”の座から遠のいたとはいえ、依然として価値の高さには定評がある日本のパスポート。実は有効期限や渡航の用途などによって5種類に分けられている。公用旅券、外交旅券といった限られた人が使うものを除き、一般人が使う旅券は有効期限が10年のエンジ色のもの、5年タイプの紺色のものがある。さらに5年タイプには緊急旅券というものがある。特別な理由により至急パスポートが必要な人に対して在外公館で発給されるもので、その当事者になる事態は避けたいところだ。
来春に新パスポート発行へ
そんな日本のパスポートが来年3月にリニューアルされる。2024年6月21日、旅券法(昭和26年法律第267号)の規定に基づき、旅券法施行令(平成27年政令第122号)の一部を改正する政令の閣議決定が行われたことを受けたもので、同政令は2025年(令和7年)3月24日に施行される。前回のパスポートのリニューアルは2020年2月のことで、葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」の作品を査証ページにあしらったデザインにアップデートされていた。
前述の閣議決定について報じたNHK(News Web)の記事(22日付)によると、新しいパスポートでは、個人情報を登録したICチップを内蔵した厚いプラスチック製のページと顔写真のページが一体化される。さらに特殊なレーザーによる印字によって複写を不可能にし、偽造されにくくなるという。米国や英国ではすでに実施されている対策であり、この方式の採用に日本が踏み切った背景には国際民間航空機関(ICAO=International Civil Aviation Organization)からの勧告があったことが伝えられている。
オンライン申請で料金割引
現在、パスポートの更新(切替申請)はマイナポータルからのオンライン申請に対応している。さらに、2025年3月24日以降は、偽変造対策を強化した新型旅券(2025年旅券)の「新規申請」もオンラインでの受け付けが全都道府県で開始される予定である。
なお、外務省のウェブサイトでは、パスポート申請のオンライン手続きが推奨されており、その手順についての説明動画が公開されている。オンライン申請なら24時間申請が可能であること、窓口で待つ時間が不要になること、時間や場所を選ばずにいつでもどこでも申請でき、申請時の出頭が不要であるなどのメリットが強調されている。また、今の書面での申請の手数料は10年用で1万6000円だが、オンラインで100円値下げする一方、書面申請は300円値上げが予定されているので要チェックだ。(編集:耕雲)
参考
旅券法施行令(政令)の一部改正について|外務省 (mofa.go.jp)
新パスポート来年3月から発給へ オンラインで新規申請も可能に | NHK | 外務省
パスポートの申請はオンラインで! ある日の昼休み|外務省 (mofa.go.jp)