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2024-07-01

胡さんの“英雄”行為に感謝と畏敬の渦、「友好と平和」の連鎖を願う声も


江蘇省蘇州市で日本人の親子らが刃物を持った男に襲撃された事件で重傷を負っていた胡友平さんが亡くなった。在中国日本国大使館と在上海日本国総領事館は半旗を掲げ最大級の敬意で哀悼の意を示した。蘇州市は胡さんに「正義のため勇敢に行動した模範」の称号を贈ったが、彼女こそ「英雄」の称号に相応しいとするメディアの見解も目立った。


日本大使館・領事館が半旗で哀悼

江蘇省蘇州市で日本人の親子が中国人の男に襲撃された事件で、刃物を持った男が送迎バスに乗り込むのを阻止する際に重傷を負った中国人女性が26日に亡くなったことが、蘇州市公安当局の発表で明らかになった。亡くなったのは送迎バスのガイドを務めていた胡友平さん(54歳)で、刃物を持った男がバスを待っていた日本人の親子を襲撃した際に彼女は男を羽交い締めにして制止しようとした。しかし、男が振り返りざまに刺したことで重傷を負い、病院に搬送されていたと伝えられていた。

胡さん死去の報を受けて、在中国日本国大使館と在上海日本国総領事館はそれぞれ半旗を掲げ、最大の敬意を表し、彼女の死を悼んだ。在上海日本国総領事館の赤松秀一総領事・大使は「胡友平さんが無辜の市民を守るために身を挺して奮闘された勇気、善意、そして責任感に対し、心からの敬意と感謝の意を表します。私たちは彼女の崇高な献身精神を永遠に忘れることはありません」と哀悼の意を捧げた。また、在中国日本国大使館の金杉憲治中国大使は「日本政府、そして日本国民を代表し、その勇気ある行動に改めて深い敬意を表します。心からのお悔やみを申し上げます」とビデオメッセージを発したほか、上川陽子外務大臣の弔意の言葉も同大使館の公式サイトで公開されている。


時を超えた勇気の連鎖

日本人親子を救おうとした胡友平さんの勇気ある行為は、被害の連鎖を食い止め、他の児童たちの安全確保につながったとされている。多くの人が彼女の行動からさまざまなことを思いめぐらすだろう。今年は韓国の客船セウォル号沈没事故から10年目に当たるが、真っ先に脱出を図った船長との対比を思い起こすかもしれない。あるいは、2001年1月26日、新大久保駅のホームから転落した人を助けようとして、韓国人留学生とカメラマンが線路に飛び降り、命を落とした惨事を想起する人もいるだろう。

新大久保駅の事故では人が救出されることはなかったものの、彼らの死は無駄にはならなかった。6年後の同じ日、JR上野駅で再び似たような転落事故が発生した際、3人の男性が線路に飛び降り、救出に成功した。NHKのドキュメンタリー『バタフライエフェクト』は、このとき救出を試みた一人が新大久保駅での出来事が彼を突き動かす原動力となったと明かしたことにスポットを当てた。同番組では「極限状態にあって、人は最高の勇気を発揮することがある。その勇気は次の誰かを動かしていく」(公式サイトより)ことをテーマに、幾多の勇気の物語が語られている。


“英雄”として畏敬

蘇州の事件では、刃物を持った暴漢に自らの危険を顧みず立ちはだかったのは警察官ではなく、一人の庶民、それも中年女性であった。その類稀な行為を称え、蘇州市は胡友平さんに「見義勇為的模範(正義のため勇敢に行動した模範)」の称号を与えると発表した。

「南方週末」のWeixin(微信)公式アカウントの記事によれば、2022年に施行された「蘇州市における『正義のための勇敢な行動』称号評価についての実施弁法(蘇州市見義勇為称号評定実施辦法)」に基づき、「正義のための勇敢な行動(見義勇為)」の称号は「見義勇為英雄」「見義勇為模範」「見義勇為先進個人」の3段階に分けられている。最高ランクの称号である「見義勇為英雄(正義のため勇敢に行動した英雄)」は省政府による授与または追授を申請する必要があるため、現時点では第2ランクの「模範」という称号にとどまっていると見なされる。

ネット上では胡さんの行動が「模範」を超えたものであるとする声も多い。「新華日報」は「刃を恐れない、傑出した庶民の英雄」と彼女を称え、「南方週末」も、胡さんの正義と勇気は最高の栄誉で称えられるべきだとの見解を示している。

在中国日本国大使館によるWeibo(微博)公式アカウントの投稿には、7月1日現在、約24万4000件の「いいね」と1万6000件を超えるコメントが寄せられている


「友好と平和」の連鎖を祈念

このように胡さんへの称賛と畏敬の声がやまない一方で、SNSには心ない投稿コメントも少なくなかったとされる。新京報のWeixin(微信)公式アカウントは、微博(Weibo)がコミュニティ規約の関連規定に基づき、憎悪を煽り、犯罪を賛美する違法コンテンツ759件を一掃し、規約に違反した36人のユーザーに対してアカウント閉鎖等の措置を取ったことを明かしたと報じている。

また、ThePaper(澎湃新聞)の記事によると、今日頭条も25日以降、13万8,486件の不適切な内容とコメントを処理し、15件の問題アカウントを封鎖するなどの処分を行ったとしており、事実を歪曲したり誇張したりする不適切な言論がネットで横行していた実態を示している。Douban(豆瓣)、ネットイース(網易)、テンセント、バイドゥ(百度)、フェニックスネット(鳳凰網)も6月29日に足並みを揃えるように投稿管理に関する公告を発表した。日本の重要文化財に落書きし放尿するなど、憎しみや軋轢を煽る行為を支持するコメントを目の当たりにする状況もあっただけに、大手プラットフォームが揃ってこうした動きに出たことは注目に値する。

奇しくも、胡さんの本名は「友好」と「平和」を象徴している。彼女の勇気が人々の記憶に永遠に刻まれ、あたかも蝶の羽ばたきが嵐を起こすかのように、「友好と平和」の連鎖が紡がれていくことを願ってやまない。胡友平さんのご冥福をお祈りする。(編集:耕雲)

 参考 

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