上海で電子ビザの試行始まる!渡航手続き完全デジタル化へ
中国・国家移民管理局はこのほど上海自由貿易試験区臨港新片区で電子口岸ビザ(e-VISA、以下「電子ビザ」)」の試験発行を開始した。ビザ申請手続きが簡素化され、外国人の入国・滞在がより便利になることが期待される。また、イノベーションや経済・貿易交流の促進にも寄与し、新片区の発展を後押しする。この試験発行の経過を注視し、中国全土で電子口岸ビザの普及を目指した取り組みが進められていく見通しだ。
電子ビザが上海で初導入
国家移民管理局は、ビザ管理の効率化とサービスの質向上を目的に、電子口岸ビザ(e-VISA)の発行を中国(上海)自由貿易試験区の臨港新片区で試験的に開始した。従来の紙のビザに代わるこの電子ビザは、ビザ情報をデジタル形式で保存し、申請者に電子版で発行する。パスポートには物理的にビザシールを貼る必要がない。そのため申請手続きの簡素化とサービスの効率化が期待されている。
7月12日午後には、上海市公安局出入境管理局が発行する電子口岸ビザ(e-VISA、以下、「電子ビザ」)を取得したシンガポール人が浦東国際空港に到着し、同サービスを利用した初めての外国人となった。
オンラインで手続き簡素化
電子ビザの手続きは全てオンラインで行われる。臨港新片区管理委員会に登録された機関が、上海市公安局出入境管理局の電子政務プラットフォームを通じてビザ申請の代行手続きを行うことが可能だ。出入境管理局はこれを受理し、審査を経て、訪問(Fビザ)、商業貿易(Mビザ)、人材(Rビザ)、就労(Zビザ)、私人事務(S2ビザ)の電子ビザを発行する。
ビザ発行後、招請機関・企業は電子政務プラットフォームから「中華人民共和国電子口岸ビザ確認書」(PDFデータ)をダウンロードし、申請者に送信する。申請者はこの「確認書」を電子デバイスに保存するか、印刷して中国に出入国する際に使用できる。ビザの有効期限は発行から15日間で、中国入国後最長30日間滞在できる。入国先は上海域内の対外開放された全口岸が対象で、出国する場合は中国国内のいずれの口岸でも構わない。
上海の経験を全国に普及へ
物理的な書類のやり取りが不要で、利便性の向上が期待できる電子ビザは関連する一連の手続きを簡素化し、外国人の出入国管理制度の開放促進につながる。上海市の発表によると、すでに1,300社以上の機関・企業が登録資格者として手続きが行われている。上海の経験をもとに確かな基盤が築かれれば、より広範な分野でこのノウハウの複製が行われ、全国への普及に弾みがつきそうだ。
中国のメディア報道によると、臨港新片区管理委員会の責任者は「電子ビザの導入は、外国人の移動の利便性を大幅に向上させ、外国人のイノベーションや経済・貿易交流の潜在力を引き出し、新片区の投資・貿易自由化の発展を大いに促進する」と同制度に期待を寄せているという。(編集:耕雲)
参考