大阪がアジア唯一の常連!グローバル住みやすさ指数でトップ10を連続防衛
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が6月29日に発表した「2024年グローバル住みやすさ指数」で、大阪が9位にランクインした。ウィーンやコペンハーゲンなど欧州の都市が高い評価を受ける中、アジアの都市で唯一、トップ10入りの常連として存在感を示している。「大阪万博2025」の開催まであと269日となり、大阪への注目は一層高まっていくことが予想される。
住みやすさ指数とは?
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)のグローバル住みやすさ指数は、世界の172都市を「安定性」「医療保健」「文化と環境」「教育」「インフラ」の5つの大カテゴリーを元に、都市の住みやすさを総合的に評価するものだ。
「安定性」は社会不安や犯罪・戦争リスクを、「医療保健」は医療サービスの質と利用可能性を、「文化と環境」はレジャーや気候、汚染レベルを、「教育」は教育環境の水準や高等教育の機会を、「インフラ」は公共交通や住宅、衛生などのクオリティーをそれぞれ評価する指標となっている。
ウィーンが首位、西欧優勢
このような評価プロセスを経て発表された最新版「2024年グローバル住みやすさ指数 / The Global Livability Index 2024」では、以下の都市がトップ10にランクされている。
◇「2024年グローバル住みやすさ指数」トップ10
ウィーン(Vienna、维也纳)
コペンハーゲン(Copenhagen、哥本哈根)
カルガリー(Calgary、卡尔加里)
チューリッヒ(Zurich、苏黎世)
フランクフルト(Frankfurt、法兰克福)
ジュネーブ(Geneva、日内瓦)
トロント(Toronto、多伦多)
アムステルダム(Amsterdam、阿姆斯特丹)
大阪(Osaka、大阪)
メルボルン(Melbourne、墨尔本)
シドニー、バンクーバーの順位下降
ウィーンがトップに輝いたのは3年連続で、各カテゴリーで満点という評価となっている。西ヨーロッパの都市は全体的に高いスコアを獲得しているものの、デモや犯罪の増加で安定性のスコアが低下している。一方、ハンガリーのブダペストは過去12か月で最もスコアの改善が見られた都市の一つとして評価され、32位にランクインした。
公開レポートに関する報道では、オーストラリアとカナダの都市で住宅の供給不足が深刻化していることが言及されている。その影響もあり、前回4位のシドニーと5位のバンクーバーがそれぞれトップ10から姿を消した。なお、テルアビブが順位を20位も下げたのはハマスとの戦争の影響によるもので、今回のインデックスでは最大の下げ幅を記録したと言われる。
ちなみに最も住みにくい都市と評価されたのはダマスカスで、トリポリがこれに続く。これらの都市は内戦により安定性のスコアが非常に低く、生活の質も改善が見られていない。
中国、トップ50入りに壁
中国の都市に目を向けると、香港が昨年から大幅にスコアを改善して50位に順位を上昇させたものの、総じて平凡なスコアに甘んじている。上海の順位は53位、広州の順位は60位となっており、全体的に順位は下降傾向にある。公共交通の整備や空気汚染の改善が見られるものの、生活費の低減、社会的不平等の縮小などが住みやすさ向上のための鍵となっていくのではないだろうか。
◇中国の各都市の順位
香港:50位
上海:53位
広州:60位
北京:73位
深圳:83位
杭州:90位
南京:97位
青島:103位
蘇州:107位
重慶:113位
中華圏ではこのほか台北が66位にランクイン。北京の73位を上回る
大阪がトップ10常連に
来春に「大阪万博2025」の開催を予定している大阪は、教育、医療、社会の安定性で満点を獲得し、アジアで唯一トップ10にランクインしている。2018年以来、パンデミックの影響で公開されなかった2020年を除いてトップ10の常連メンバーとなっており、2021年には2位に付けたこともある。ただ、安定性、医療保健、教育で100点を獲得し、インフラでも2位にランクされた一方、文化と環境は86.8点と振るわなかった。
また、EIUとは別機関による調査として知られる英誌「タイムアウト(Time Out)」の「Time Out 50 Best Cities of 2024」によると、大阪の順位は48位にとどまっている。東京の8位、北京の27位を下回る順位だ。各調査によって順位が浮き沈みするのは大阪に限ったことではないが、調査で浮き彫りになるアドバンテージと課題は、今後の総合的な都市発展に取り組むうえで示唆を与えてくれそうだ。(編集:耕雲)
参考